サイバスロン観戦記
サイバスロン車いす日本シリーズ2019がカルッツ川崎で開催され、それを観戦してきた。
サイバスロンとは、体に障害のある人が車いすや義手、義足で何かしらの競争をするものである。
スイスが発祥のサイバスロンは日本での開催は今回が初とのことだ。
今回日本で行われたのは電動車いすによる障害物競走。
50mほどのコースのうちに、
テーブルへの着座、家具をすり抜けるスラローム、凸凹道、階段、左右に傾斜のついた道、ドア
と言った、日常生活でよくある障害物が設置されている。
各障害ごと、クリアすると決められたポイントを獲得する。(事前の申請により障害をスキップしても良い。)
国際大会ということで参加チームは日本だけでなく、スイス、ロシア、香港からきており、計8チームでの勝負だった。
第1レースでいきなり全ての障害の完走が出た。
「こりゃタイム勝負か」と思ったのだが案外そうではなく、2レース目以降は障害を正しくクリアできなかったり、障害のスキップ、コース中でのスタックが発生したりで、課題の難しさが伝わってくる。
優勝チームはスイスのチームだったが、決勝戦の2チームは本当にレベルが高くワンミスが命取りとなるレース展開だった。
大会を通して驚いたことは、「ぱっと見、こう言う状況ってわりかしあるよね」と思うコースを、大会専用のマシン(車いす)でもそんなに簡単にクリアはできないということだ。
つまり、それは汎用的な車いすであれば、尚の事乗り越えることは難しいことを示している。
日常生活で車いすを使う人へのインフラ的サポートはまだまだ足りてないということ知る体験だった。